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外の世界でデビュー 18KB 現代 独自設定 東方キャラ出演 虐待描写自体は薄め 「ゆっくりしていってね!」 突如現れた巨大なゆっくりれいむとゆっくりまりさ。 大きさは、ドスまりさよりも遙かに大きく、底部から頭頂までが10メートルには達し ている。 それでも、人間たちは最初、ドス種の突然変異か何かであろうと考えた。要するに馬鹿 でかい饅頭であろう、と。 この二個の巨大饅頭が出現したのは、とある郊外の街。 物珍しさに、人々が集まってきた。 それだけ巨大なので、危険性を考える者もいなかったわけではないのだが、どんなにで かいといってもそれはどう見ても「ゆっくり」であった。 大半の人間は、ゆっくりを恐れない。 通常の種は当然として、ドスまりさすらそうである。 巨体とドススパークという武器を持つドスまりさをリーダーにして、ゆっくりたちが人 間に反抗したり或いは協定を結ぼうとしたりしたのは今は昔であった。 既に、ゆっくりたちは人間に徹底的に叩かれ、管理下に置かれ、完全な上下関係を構築 したのちに「共存」関係となっていた。 各地には、ドスまりさを長とした「群れ」があり、それらがゆっくりは人間に逆らって はいけないことなどを子供に教育している。無論、強制されたもので、その教育カリキュ ラムには人間の手が入っていた。 不満はあったが、仕方ないことと諦めていた。諦めずに、少しでも反抗的な態度をとっ たものはそれこそゴミのように殺された、殺されたというより、処理された、と言った方 が正確だ、というぐらいにあっさりとやられた。 言うことを聞いていれば居住していい場所を与えられて、ある程度の自治を許されるの だから御の字だと、ドスたちは思っていた。もちろん、ドスたちがそういう考えになるま でに凄まじい数のドスが永遠にゆっくりさせられていた。 人間に明らかに害になると見なされたドスとゆっくりの掃滅が済んだあと、人間たちの 中でも生き残ったゆっくりへの扱いについては色々な意見があった。 ゆっくりは全て殺せ、絶滅させろ! と叫ぶ者たち。 これは、人間が本腰を入れていない頃に、ドスまりさのドススパーク等に脅かされた人 間たちが多かった。この際、全てやってしまえというわけだ。 ゆっくりを保護すべきだ。もう殺してはいけない! と叫ぶ者たち。 これは、いわゆる愛護派である。彼らは、敵対する姿勢を見せるドスとゆっくりを殺す ことにすら難色を示したような人間なので、皆殺しなど到底承服できなかった。 この両者の議論は熱を帯びて注目を浴びたが、声がでかいから目立っていただけであり、 決して多数派ではなかった。 そして、結局落ち着いたのは、敵対するゆっくりは殺して、従順なゆっくりはある程度 保護する。というところであった。その保護の中に、敵対の芽を摘む教育を含むのは既述 の通りである。 そんなわけで、人々はここ最近、人間に従順なゆっくりばかりを見てきていたために、 その辺の感覚が麻痺していたのかもしれない。 「ゆっくりとぶよ!」 「ゆっくりとぼうね!」 だから、巨大れいむとまりさが、そう言うが早いか飛び上がり、自分たちの上に落下し てきた時には呆然としていた。 「ゆっ! ゆっくりとまるよ!」 「ゆっくりとまったね!」 れいむとまりさは、人間たちの頭上、つまり空中で停止した。 人々はほっと胸を撫で下ろす。そして、あのままあいつらが落ちてきたら、自分たちは タダでは済まなかっただろう、と思うと恐慌をきたして逃げ惑った。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってもいいのよ!」 そんな人間たちを尻目に、巨大ゆっくりたちは、ゆっくり特有のにへらっとした笑みを こぼした。 それは、人間の管理統制下に置かれて制限されたゆっくりに甘んじているゆっくりたち が久しく見せたことのない、とてもゆっくりした笑顔であった。 巨大ゆっくり二個出現の報はすぐさま広まり、人間はとりあえずとっ捕まえて調べよう という結論に達した。 だが、大きな網を被せたところ、逃げられた。 網の目はそこそこ細かく、とても巨大ゆっくりが抜けられるものではない。それにも関 わらず、逃げられた。 まずまりさの方に網を被せた。 「ゆっ、ゆっくりとらわれたよ」 「ゆっ、とらわれまりさはゆっくりできないね」 さて、次はれいむに、と捕獲チームが取り掛かろうとしたところ、まりさが網から抜け た。 遠くから見ている者には、本当にするりと抜けたようにしか見えなかった。その者たち は一様に信じられないという顔をしたが、間近で見ていた者たちはさらにそんな顔であっ た。 「ゆっくりところてん」 まりさがそう言いながら、まさにところてんのように体を寸断されつつ網を抜けたのだ。 抜けたそばから、断たれた箇所はくっついて、遠目にはまったく網がないかのようにす り抜けたようにしか見えなかった。 「おお、ところてんところてん」 「なつばはやっぱりところてん」 呆然としつつも、人間たちは、とにかく予定されていた行動を咄嗟に再開し、今度はれ いむに網を被せた。 「ゆっくりうにょーんってするよ」 だがれいむは、穴の一つをすり抜けた。 小さな穴に、れいむの体が縮こまって入っていき、あっさりと抜けたのだ。 「ゆっくりぬけたよ!」 「せつめいしよう、れいむははりのあなでもうにょーんしてとおりぬけることができるの だ」 常識ってなんだろう、という根本的な疑問を発せざるを得ない不可解な生き物というか、 もう既に生き物なのかなんなのかわかんない物体に、捕獲チームは撤退するしかなかった。 巨大ゆっくりたちは、人間がいなくなると、 「ゆっくりしていってね!」 と言いつつ、人間のいる方へとやってきた。跳ねたりするのではなく、すいーと空中を 飛んでくるのだから不気味極まりない。 とりあえずちょっと弱らせろ、ということになり、対ドス用のチームが呼ばれた。 長射程ライフルによって、からから弾と呼ばれるゆっくりにとっては猛毒に等しい辛味 成分で作られた弾を撃ち込んだ。なにしろ馬鹿でかいので面白いように当たった。 「おお、げきからげきから」 しかし、全く堪えていないのであった。 さらに、捕獲チームの者の証言から、どうもあいつらの中身は餡子ではないということ が判明し、そもそもあれはゆっくりなのかどうかというレベルでの疑問が噴出した。 巨大ゆっくりたちの行動は以後も変わらなかった。人がいる方へいる方へとやってきて、 人間がなんらかのちょっかいを出すと、どことなく嬉しそうに、ゆっくり○○だよ、とか、 おお、○○、○○、と言った感じのお決まりの台詞を吐いてにへらっと笑っているのだ。 人間側の対応もエスカレートしていった。とにかくまったく効果がないのでエスカレー トせざるを得ない。 戦車が出撃した時、大半の人間はとうとうこれで終わりだ、と思った。 あまりにも不可解な物体の対応に疲れ果てた人々は、捕獲して調査をとかいう気持ちよ りも、とにかくさっさと始末してしまえという気持ちになっていた。 戦車の主砲が火を噴いた。 弾は、巨大れいむに当たり、れいむの右上、全体の約四分の一にあたる部分が消し飛ん だ。 そしてその際にその中身が黒く見えるものの、餡子ではないというのがはっきりとした。 なんだかわからぬが、強いて言えば、ただの闇であった。 しかし、とにかくれいむの体を欠損させることができた。やはりさすがに戦車の主砲に はかなわぬらしい。人々は安堵した。 だが、異変はすぐに起こった。 れいむの欠けた部分は決して消えて無くなったわけではなく、小さくなって飛び散って いたが、その小さな欠片がもごもごと変形し、小さなれいむになったのだ。 「ゆっくりはじけたよ!」 「おお、なかまがたくさん」 「ゆっくりしていってね!」 その小さな――と言っても、いわゆる普通のゆっくりれいむと比べたらやや大きいが― ―れいむたちは、がやがやと騒いでいたが、やがて巨大れいむが、 「ゆっくりもどってね」 と言うと、我先にと空を飛んでれいむの欠損部分へと殺到した。 接触すると、すぐさま小さなれいむたちは巨大れいむの体の一部へと戻り、ものの一分 程度で巨大れいむは完全に元通りになった。 人間は絶望した。 核兵器――。 その選択肢を思った者も少なくなかったが、しかし、果たしてアレは本当にそんな大そ れたものを使うべき存在なのであろうか、という逡巡もなお残っていた。 とりあえず、巨大ゆっくりたちは好き勝手に動き回って人間を驚かせているものの、ま だ死者は出ていない。 既に十分にパニックは起こっているが、これで死人が出る、つまりあいつらが人を殺す のだ、ということがはっきりすれば収拾不能の大パニックが起こるであろう。 人間の恐慌ぶりを横目で見つつ、人間によって群れの統率を任されていたドスまりさた ちは、様子をうかがっていた。 そして、突如現れた巨大ゆっくりたちに恐ろしい人間の兵器ですら効果が無いようだと 知ると、遂に立ち上がった。 ドスたちは、現在の境遇に満足していたわけではなく、反抗する機会があれば反抗した かった。しかし、そんな機会など未来永劫訪れるはずもないと思っていた。 今こそ好機到来、これを逃せばこれほどの好機は二度とないのではないか、というぐら いの好機であり、それゆえその蜂起は拙速なのは否めなかった。 人間に群れを任されている長ドスのうち、実に八割が立ち上がった。残りの二割は、人 間への恐怖から、その巨大なゆっくりとやらも、結局は自分たちのように人間が本気を出 したらやられてしまうだろうと思ったものや、そもそも、人間の兵器が通用しないという ような情報を信じなかったもの等であった。 とあるドスが、群れのものを前に演説する。 「ゆっくりしないでたちあがるよ! ゆっくりするための戦いだよ!」 「「「ゆーっ!」」」 群れのゆっくりたちが、それに応える。 「にんげんさんの武器もきかない、ドスよりも大きなれいむとまりさは、きっとゆっくり の神様に違いないよ。にんげんさんが、あまりにゆっくりをいじめてゆっくりさせないか ら怒って助けに来てくれたんだよ!」 と、まあ、不可解な物体二個については、ゆっくりの多くはこのように解釈していた。 「それじゃあ、行くよ!」 「「「えいえい、ゆぅーっ!」」」 ドスまりさを先頭に、口に棒などの武器をくわえたゆっくりたちが続く。どこの群れで も大同小異な出来事があり、ゆっくりたちの解放戦が始まっていた。 人間たちは、対応に戸惑い、とりあえず逃げた。政府も避難勧告を出した。 ドスたはたちは口々に、あの巨大ゆっくりは自分たちの味方であると言っていた。とり あえず真偽不明のため、そうであることを考えると下手に手を出して、あの巨大ゆっくり を刺激するのはまずい、ということでとられた処置だった。 「やったよ! ゆっくりプレイスを取り戻したよ!」 「ゆっくりできるよ!」 「ゆっくりしていってね!」 「かみさまのおかげだよ!」 「ゆわーい、ゆっくち! ゆっくち!」 「こっちにごはんがたーくさんあるよ!」 「ゆっ! ほんちょだ!」 「みんなでむーしゃむーしゃしようね!」 街を占領したゆっくりたちは大喜びで、鍵の閉まっていない家に入っておうち宣言した り、スーパーなどの店の商品を食べ散らかしてゆっくりした。 なにしろ、寿命の短いゆっくりである。 人間の管理下に置かれる前に生きていたゆっくりなど、長命のドスを除いて死に絶えて いる。 人間から与えられるゆっくりではなく、自分たちで好き勝手にするゆっくり。これこそ が「本当のゆっくり」である、とゆっくりたちは興奮していた。 だが、この巨大ゆっくり騒動。唐突に終わりを迎える。 どうにもならぬ事態に、今更ながら、あの巨大ゆっくりと交渉しようということになり、 政府の人間が巨大ゆっくりに近付いて声をかけた。 「君たちの目的はなんだ?」 「ゆっくり世の中にカオスをふりまくよ」 「おお、カオスカオス」 「……君たちの中身は、なんなんだ?」 「れいむの中身はれいむだよ」 「まりさの中身はまりさだよ」 「……」 「強いていえばカオス」 「おお、カオスカオス」 対応にあたった人間は、カオスなんてもんじゃねえぞ、と思いつつ、さらに一番重要な 質問をさらりと切り出した。 「今、ドスまりさに率いられたゆっくりたちが反乱を起こしている。それらは皆、君たち は自分たちの味方だと言っているが、それは本当なのかい?」 「れいむは群れないよ」 「おお、孤高孤高」 「……つまり、仲間じゃないんだね?」 「れいむの仲間はまりさだけだよ」 「まりさの仲間はれいむだけだよ」 「「おお、仲間仲間」」 「……そうか」 だとすると、ドスたちが勝手にそう思い込んでいるだけか、ハッタリであろう。懸念の 一つが解消されて、人間はほっとした。 しかし、もう一つの、最大の懸念が残っている。 言うまでもない、この巨大ゆっくりどもである。こうして話してみると、それほどの敵 意は感じられないのだが、なにしろ何を考えているのかわからず、ちょっとやそっとの攻 撃では効果が無い。 「君たちは、どこから来たんだ? どこかの山奥にでもいたのかい?」 そもそも、こいつらはなんなのか。それを探るのも、その人間の重要な任務であった。 「れいむたちは、神社のそばに住んでいるんだよ」 「今日は外の世界にデビューしたんだよ」 「外の世界? ここのことか」 人間が訝しげに呟いたその時、空が割れた。 そうとしか思えなかった。空間に亀裂が入りそれがぱっくりと開いたのだ。 それを間近で見たその人間は、その時見た幾つかのことを、全て白昼夢と考えようとし たが、それは確かに彼の目の前にあった。 空間の裂け目、そしてそこから無数の目に見えるような何かがこちらを見つめていた。 ぞっとした次の瞬間、その裂け目にひょいと現れたものに、彼はさらにぞっとした。 一見、女であった。どこかの民族衣装だろうか? 妙な服を着て金髪で帽子をかぶり扇 子を持っている。 その扇子によって顔の下半分が隠れていたが、見えている上半分だけで、それが絶世と 言っていい美しさなのはすぐわかった。 「迷惑かけたわね。すぐ連れて帰るから」 落ち着いた声が、扇子の向こうから聞こえてくると、巨大れいむとまりさは見えざる力 で引っ張り上げられて空間の裂け目に引きずり込まれていった。 「ゆっくり強制送還されるよ! ゆっくりできないよ!」 「ゆっくり楽しんでいただけましたでしょうか?」 巨大ゆっくりたちは、そんなことを言いながら裂け目に消え、裂け目もまた、すぐに閉 じてしまい、あとには、何もない空間だけが残された。 呆然としている人間のところへ、少し離れたところから事態を見守っていた人々が駆け 寄ってくる。 その足音、声は聞こえていたが、彼は裂け目のあった空間を凝視し続けていた。 「……靴下食べたい」 一瞬垣間見た怪異に魅入られた彼は、遂に生涯を独身で過ごした。 「まったく、どうやって外の世界に行ったのよ」 「ゆっくりにふかのうはないよ!」 「強いていうならカオスロードから!」 キリッとした顔で言う巨大れいむとまりさに、扇子を持った美女はため息をついた。 こことは別の幻想の郷に住まうスキマ妖怪の彼女は、ただでさえ神クラスの力を持つ者 がひしめくあちらの世界でトップクラスの実力者であったが、このカオスの使者を標榜す る、知り合いによく似たでっかい顔型生物のことは持て余し気味であった。 「まあ、とにかく、もう行ったら駄目よ。みんな全然楽しんでなかったでしょ」 「ゆぅ……ゆっくりできないよ」 「デビュー戦なのに散々な結果だよ!」 一応、この連中の目的は……容易に信じられぬことだが、カオスを振りまいてみんなを 楽しませることである。 「まあ、あんだけ大騒ぎになったのに死人が出てないのはさすがね」 「死んだらみんなドン引きだよ!」 「おお、ころさずころさず」 キリッとした顔のれいむとまりさに、美女は苦笑する。 実は、あちらの世界では、こいつらはそこそこ人気があったりする。 既述のごとく、神クラスの力を持つ者すら普通に住んでる世界なので、こいつら程度の ものならば人間もそう怖がらないし、あんまり度を外すようだと、こいつらによく似た顔 をした巫女やら魔法使いが異変扱いしてボコる。 で、そのボコられているのを見て他の連中はそこそこ楽しんでいるのである。 「外の世界の人たちもゆっくりしてほしいよ」 「ゆっくりしていってね!」 「はいはい、あんたらがいなくなって、ゆっくりしてるでしょうよ」 だがしかし、人間たちはまったくゆっくりしていなかった。 多くの目撃者がいるものの、空間がいきなり裂けてそこに巨大ゆっくりが飲み込まれた という話は見ていない者には受け入れにくい話だった。映像を撮るべくカメラが回ってい たのだが、どれもこれも、その部分だけが何も映っていないのだ。 巨大ゆっくりと会話した者の証言で、巨大ゆっくりに呼応するように起こったドスまり さたちの反乱は、実はドスたちが勝手に巨大ゆっくりを味方と思い込んでのことだと判明 したのは大きな収穫であった。 ゆっくりに家を追われて避難していた人々から、いったいいつまでこの状態が続くのか と不満と不安の声が上がっており、政府はドスまりさたちの味方でないにしても、またあ の巨大ゆっくりが現れるかもしれないので、それに注意しつつ、ゆっくりの反乱鎮圧に踏 み切った。 「むーしゃむーしゃ、しあわせー」 「ゆっくりおひるねするよ、ゆぴぃ~」 「れいみゅのいもうちょ、ゆっくちうまれてにぇ!」 「まりしゃのいもうちょ、きゃわいいのじぇ~、はやくすーりすーりしたいのじぇ~」 「ゆーゆゆー、ゆーゆゆー、ゆーゆーゆー、おちびちゃんたち、ゆっくりうまれてね」 ゆっくりたちは、思い思いにゆっくりしていた。 頭から茎を生やしたものが多い。 人間の管理下では、厳しい子作り制限があり、それを超えたものは容赦なく間引きされ た。しかも、今後そのようなことをしないように、親の目の前で或いは親自身に引導を渡 させることもあった。 人間からの解放は、まずなによりも自分で好きな時に好きなようにゆっくりすることで あったが、その内でも、好きなだけ子供を産むことはその最たるものとゆっくりたちは思 った。 人間が置いていった食べ物がたくさんあり、食料の心配は無かった。 「よし、やれ」 声が聞こえた。 「ゆ?」 茎に十匹もの小さな命を宿したゆっくりれいむは、その声の方を見た。 人間がいた。 だが、もう人間は恐れる存在ではない。 れいむは、ゆっくりしていた。 教育によって人間がいかに恐ろしいものか叩き込まれていたはずなのに、そんな記憶は 既に薄れつつあった。 人間が持っているのは、銃という道具で、あれを使うことによって人間はドスまりさす ら簡単に殺してしまうのだと教え込まれたはずなのに――。 そのれいむは幸福であった。 一発目の銃弾で中枢餡を破壊されて、ゆっくりしたまま死んだのだから。 人間が反撃してきた、という知らせはすぐに長のドスまりさのところへ届いた。 「みんな、ゆっくり戦うよ! がんばっていれば、かみさまが助けに来てくれるよ!」 ドスは自ら先頭に立って、人間が出たという方向へ向かって跳ねた。 「いた!」 人間の姿を見つけたドスは、ドススパークを撃とうとした。 「てーっ!」 だが、その暇は無かった。無数の銃弾がドスの体に突き刺さった。しかもそれは全てか らから弾であった。ドスといえど数発撃ち込まれれば苦しんでのたうちまわるそれを数十 発。 「い、いだいぃぃぃぃ!」 通常のドスハントならば、ここまでからからを撃ち込んだら、後はドスが死ぬのを待つ ばかりである。 しかし、今日は通常ではなかった。とにかく速やかに反乱を起こしたゆっくりを殲滅せ よとの命令を受けているのだ。 バズーカ――対戦車ロケット砲が火を吹いて、ドスまりさは四散した。 「撃て!」 人間たちは、全く容赦がなかった。決して油断するなとも厳命されている。ドスまりさ が死んだ後も、銃弾をばらまいて残ったゆっくりを殺していった。 「やべ!」 「いぢゃ!」 「おちびぢゃ!」 悲鳴を上げきる暇も無い。オーバーキルもいいところである。 ゆっくりは大体「ゆっくり○○するよ」などと、何を言うにもまずゆっくりと言うこと が多い。 だから、断末魔としてはゆっくりの言いかけの「ゆっぐ!」というのが一番多かった。 「ゆっぐ!」 「ゆっぐ!」 「ゆっぐ!」 「ゆっぐ!」 「ゆっぐ!」 「ゆっぐ!」 「ゆっぐ!」 「ゆっぐ!」 銃声に混じって、絶え間なく声が上がる。 「みんながんばってね! もうすぐかみさまが助けに来るよ!」 どのドスまりさも、そう言って皆を鼓舞した。しかし、頑張ろうにも、頑張りようがな いほどに人間の攻撃は性急で強力であった。 皆を鼓舞していた当のドスまりさ自身が、真っ先に的にかけられて死んでいく。 そしてかみさまは助けに来ないと絶望したゆっくりたちに、人間から講和の申し出が来 る。 皆殺しを覚悟せざるを得なかったゆっくりたちは否応なしにそれを受けた。 ゆっくりたちに荒らされたよりも、ゆっくりを攻撃した際の流れ弾が家屋等に与えた損 失の方が大きいと知った人間たちは、あの巨大ゆっくりも現れないようなので方針を変え たのだ。 九死に一生を得た……つもりだった講和に応じたゆっくりたちは、人家の無い場所に集 められて、コスト的にも効率的に処理された。 そして、このことで、どのように教育をしても、奴らは機会あれば背くのだという認識 に達した人間たちからの締め付けはさらに厳しくなり、与えられるゆっくりももはや最低 限の慈悲と言ったレベルにまで落ちたのであった。 終わり カオスと言ったらFF1のラスボスなのるまあきだよ。ゆっ。 前回つけんの忘れた過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 340 ゆっくりほいくえん ふたば系ゆっくりいじめ 396 つむりとおねえさん ふたば系ゆっくりいじめ 444 ドスハンター ふたば系ゆっくりいじめ 479 やさしいまち ふたば系ゆっくりいじめ 512 恐怖! ゆっくり怪人 ふたば系ゆっくりいじめ 697 おちびちゃん用のドア ふたば系ゆっくりいじめ 1145 のるま ふたば系ゆっくりいじめ 1206 しょうりしゃなのじぇ トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る このゆっくりどもは何が不満だったんだろうなぁ。人間に逆らいさえしなければ、山や森で問題無く暮らしていけるのに。 すっきり制限たって、全くガキが作れないわけじゃないだろ。気まぐれに虐待虐殺されてた頃より遥かにましなはずなのに。 -- 2012-09-20 00 34 20 ごちゃごちゃ抜かしてんじゃねぇこのダラズが! -- 2011-09-02 03 39 34 でも紫様のおぱんつならちょっと舐めたいかも -- 2010-12-03 01 44 42 東方厨ってこええなぁ 死ねばいいのに -- 2010-12-02 14 21 43 罪袋がいっぱいいるこわい -- 2010-08-16 19 55 17 紫んの靴下だと!?私には最高のあまあまだぞ!!それをゆっくりせずにこっちに寄越せ!!早くしてね!!グズは嫌いだよ!! ダメならパンツでも良いよ!!私は正常だよ!! -- 2010-07-14 03 47 47 ゆかりんは少女臭だよ。少女臭の良さがわからないなんて病院で精密検査してこい。きっと脳に悪性の腫瘍がある。 -- 2010-07-13 23 45 55 紫様登場。紫様の靴下は食べたくないよ。だって、くさ...ピチューン -- 2010-07-12 07 40 24
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「ふたば系ゆっくりいじめ 787 ふたりなら/コメントログ」 ( ;∀;) イイハナシダナー -- 2010-07-23 20 41 31 良質なドラマだな。 血は繋がらないけど完璧に親子だな -- 2010-07-26 03 17 49 ここまでゆっくりしたゆっくりははじめてみた -- 2010-08-14 02 52 03 ( ;∀;)イイハナシダナー -- 2010-11-04 10 40 09 手塚先生の『ブラックジャック』で同じような場面があった…ような気がするYO -- 2010-11-29 00 15 38 ゆっくりしてるよ… -- 2011-07-18 00 11 52 読み辛い -- 2011-08-21 17 24 06 いい話だ。精神的な豊かさを感じる。ゆっくりしてほしいな、この二匹には。 -- 2011-10-07 03 29 29 山の野良ゆっくり親子は2匹とも崖から落ちて死んだ。 それを別々に見ていたお飾りの無い成れいむ·子まりさがいた。 それぞれお飾りを奪って成り代わった。お互いが偽物と隠して。 その後、偽親れいむは静かに出ていき、偽子まりさも巣立って近くの群に所属した。 時間が経過し、偽物の元親子は巣に戻って偶然再会した。 ···ってことでokデスカ? -- 2018-01-21 21 45 53 okです。 くずおやこ(笑)という言葉がお似合い -- 2018-07-28 12 38 43
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「ふたば系ゆっくりいじめ 31 myhome/コメントログ」 お兄さんのやり方がステキです。 -- 2010-08-18 22 34 33 所詮馬鹿な糞饅頭か 見事に恩を仇で返しやがった それにしても優しい飼い主さんだね、私なら即虐待モードだよ -- 2010-08-18 22 42 10 お兄さんがアマいです。甘すぎです。 -- 2010-09-04 18 56 44 恩をあだで返すとかさすがゴミクズはちがうな。 一般的なゆっくりを飼うならやっぱり「ちぇん」か「ぱちゅり」か「みょん」だなぁ。 ごみむとかくずさとかれいぱーなんて飼う奴は馬鹿だよ。 -- 2011-11-09 02 27 29 まりさの断末魔を聞きたかったぜ -- 2012-02-25 09 25 33 何故体当たりした? 野良ゆっくりと勘違いしたのかな? もみもみ -- 2012-06-18 23 15 35 俺ならいう事を聞かないゆっくりには徹底的だな、言葉がなまじ通じる以上相手が折れるまでやり続けるぜ -- 2012-12-10 15 45 11 ざまぁ -- 2013-07-11 20 48 28 どおしてゆっくりが昔のCMさん知ってるのお -- 2014-02-04 08 54 39 ↓↓↓↓自分のゆっくりぷれいす(笑)に勝手に入ったと思ったからでしょ -- 2016-01-09 13 57 21 ペットの躾と虐待用ゆっくりの回収が一度に出来るなんて、都会派ね! -- 2018-02-02 21 26 01
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ダイヤモンド滋賀カントリークラブをお気に入りに追加 楽天GORAで予約する ダイヤモンド滋賀カントリークラブ 楽天GORAでゴルフ場を探す 北海道・東北 関東 北陸 中部 近畿 中国 四国 九州・沖縄 海外 ダイヤモンド滋賀カントリークラブとは ダイヤモンド滋賀カントリークラブの45%は純金で出来ています。ダイヤモンド滋賀カントリークラブの17%は毒物で出来ています。ダイヤモンド滋賀カントリークラブの15%は勢いで出来ています。ダイヤモンド滋賀カントリークラブの15%は気合で出来ています。ダイヤモンド滋賀カントリークラブの5%は気の迷いで出来ています。ダイヤモンド滋賀カントリークラブの1%は祝福で出来ています。ダイヤモンド滋賀カントリークラブの1%は着色料で出来ています。ダイヤモンド滋賀カントリークラブの1%は心の壁で出来ています。 ダイヤモンド滋賀カントリークラブの報道 gnewプラグインエラー「ダイヤモンド滋賀カントリークラブ」は見つからないか、接続エラーです。 ダイヤモンド滋賀カントリークラブ@ウィキペディア ダイヤモンド滋賀カントリークラブ 掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ダイヤモンド滋賀カントリークラブのリンク #bf ページ先頭へ ダイヤモンド滋賀カントリークラブ このページについて このページはダイヤモンド滋賀カントリークラブのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新されるダイヤモンド滋賀カントリークラブに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
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おぼうしをぶん投げて 27KB 現代 飼いゆっくり ぬるいじめ 『おぼうしをおいかけて』の続き ※独自設定垂れ流し ※愛で描写ありのぬる虐め ※『ふたば系ゆっくりいじめ 465 おぼうしをおいかけて』の続き、と言うかアナザーエンド 前作の感想に触発されて書きました まりさは絶望の中にいた。 雨が降っていた。小雨程度のそれは、多くの生き物に「恵みの雨」と呼ばれるものだろう。 だが、ゆっくりにとっては違う。水に溶けるナマモノにとっては、この程度の雨でも致死 の毒だ。 それでも、まりさ種なら自慢のおぼうしでしのげたかもしれない。だが、このまりさは今、 おぼうしをかぶっていない。 「おぼうしぃ……おぼうしぃ……」 うめく言葉とのばす舌のわずか先に、まりさの大事なおぼうしはあった。普段ならひと跳 ねもすれば届く至近距離。しかし、いまのまりさにとっては無限の彼方だった。 まりさのあんよはうごかない。 ある男が戯れにまりさのおぼうしを奪い、投げた。まりさは必死に追ったが、まりさが追 いつくたびに男はおぼうしを投げた。それを繰り返すうちに、まりさは知らず知らずのう ちに悪路へと導かれ、そしてあんよの機能は破壊されてしまったのだ。 もはやまりさは這いずることすらできない。 「おぼしぃ……おぼうしがあればゆっくりできるのにぃ……」 もはや雨に溶けるしかない絶望の中、しかしまりさはおぼうしに希望を見いだしていた。 おぼうしがあればゆっくりできる。 根拠のない、しかし純粋なその想いは、信仰にも似ていた。この状況、たとえおぼうしを かぶったところで上からの雨は防げても足下にたまる水は防げない。動けないまりさには 死しかない。 だが、それでも。 それでもまりさは、おぼうしが欲しかったのだ。 ゆっくりというナマモノの生には、不幸な必然はあふれかえっていても、しあわせな奇跡 は存在しない。 まりさの悲惨な最後もまた、ゆっくりにはありふれたもの。 だが。 「だいじょうぶ?」 突然、まりさを打つ雨がやんだ。 「……ゆぅ……?」 まりさが見上げるると、そこには優しげに、まりさを心配する顔があった。 まりさの知らないおねえさんがいた。その手に持つ傘が、まりさに降りそそぐ雨を遮って くれているのだ。 「ねえ、まりさ。あなた、わたしの飼いゆっくりにならない?」 それはまりさの切望していたこと。 突然の問いかけに、まりさの餡子脳は混乱することすらできず、ただ願望を口にさせた。 「なりたいよ……だから……」 再び、まりさは舌をのばす。前へ、前へと。 「だから……おぼうし、かぶせてね……」 おねえさんはにっこりうなずくと、まりさのおぼうしを拾うと水を軽く払い、まりさにか ぶせてあげた。 「ゆぅ……ゆっくり……していってね……」 そして、まりさは気を失った。 ゆっくりというナマモノの生には、不幸な必然はあふれかえっていても、しあわせな奇跡 は存在しない。 だからこの出会いはきっと、神様の気まぐれか、さもなければ運命だったのだろう。 おぼうしをぶん投げて 「ゆっぎゃあああああ!」 まりさとおねえさんの飼いゆっくり生活は、まずはまりさの悲鳴によって彩られた。 「こらまりさ、我慢して!」 「やべでええええ! いだいいだいいだいいいいい!」 ・ ・ ・ 雨の中の出逢い。あの後、まりさはおねえさんのアパートまで運ばれた。濡れた身体をド ライヤーで乾かしてもらい、ひと心地ついたとき。 「まりさ……あなた、ちょっと汚いわね?」 「ゆ、ゆゆう!?」 まりさは元飼いゆっくりだった。人間の都合で野良となって数ヶ月。身体はすっかり汚れ てしまった。 「濡れて乾かして、また濡れるってのも忙しいけど、まずはきれいにしないとね」 まりさとしても綺麗になれるなら歓迎だ。それはゆっくりできることだ。 そうして、まりさはおふろばにつれてこられた。 最初はよかった。髪の毛をシャンプーしてもらうのは気持ちよかったし、身体を石鹸の泡 できれいにしてもらうのはくすぐったくも心地よい感触だった。 だが、ここで問題が発生した。 「どうしても汚れが落ちないわね」 「ゆうう……」 通常、野良のゆっくりのよごれというのは簡単に落ちない。常に地べたをはいずらざるを えないゆっくりは、都会の排気ガスや埃を皮の随までしみこませてしまう。 「でも、ゆっくりの本を読んで落とし方はしっているわ」 「ゆうう! それならまりさ、きれいになりたいよ! きれいになって、おねえさんをゆ っくりさせてあげたいよ!」 「ふふ! いい子ね、まりさ。でもちょっと大変よ。まりさに耐えられるかな?」 「まりさはのらでがんばってきたよ! かいゆっくりになるためなら、つらいこともがま んできるよ!」 「えらい! よく言ったわ!」 そして、まりさの洗浄が始められたのだが……。 結論から言えば、まりさは耐えられなかった。それであの悲鳴である。 「だめかー。まりさ、そんなに痛い?」 「ゆううううう! いだい、いだいよおおおおおお!」 「うーん。ま、そりゃそっか」 野良の汚れは皮の随までしみこんでいる。それを綺麗にするにはどうするか? 答えはシンプルだ。よごれた皮ごと削り落とす。これに尽きる。 おねえさんの手にあるのは台所で洗い物に使うスポンジだ。それも頑固な油汚れを落とす ための、目の粗いものだ。これでこすって汚れのついた皮を削ったのである。乱暴なよう だが、ゆっくりは皮が削れても小麦粉とオレンジジュースで簡単に治療できる。必要なら 愛ゆ家だってやる一般的な方法なのだ。 もっとも、その痛みに耐えられるゆっくりは少ない。 ゆっくりには耳と鼻がない。全身の皮で音を聴き、においをかぐ。すなわち触覚・聴覚・ 嗅覚すべてが全身に張り巡らされているのだ。 ゆっくりが痛みに弱い理由もここにある。ちょっとした切り傷でも、ゆっくりにとっては 三つの感覚器を少しずつ削り取られることを意味する。しかも傷口を全身の皮で意識する ことになるのだ。触覚で痛みを感じ、聴覚で傷口の裂ける音、餡子の漏れる音を聴き、嗅 覚で身体から漏れでる餡子のにおいをかぐことになる。三つの感覚で相乗された痛みとは どれほどのものだろう。 ゆっくりの研究家の中には「ゆっくりの痛みは人間には想像し得ない未知の領域」と語る ものまでいるくらいだ。 だから、まりさが痛みに負けるのも無理はないと言えるだろう。 「じゃあ仕方ないわね。やめましょうか」 「ゆゆっ……!」 おねえさんのやさしい言葉。だが、まりさは迷う。 がまんしないと綺麗になれない。綺麗になれないとおねえさんをゆっくりさせてあげられ ない。そうしたら……また、野良に戻ってしまうことになるかもしれない。 「おねえさん……まりさ、やるよ……!」 「え?」 「まりさ、がまんするよ。だからまりさをきれいにして……!」 まりさの目には決意がみなぎっていた。 「まりさ……あんたを拾ってよかったわ! よし、いくわよ!」 そして、おねえさんは心を鬼にしてまりさをこすり始めた。 「ゆっぎゃああああああああ! いぢゃい、いぢゃい、いぢゃいいいいい!」 決意はあっても、悲鳴はこらえられない。 「やっぱりやめる?」 「ゆうううう、やめない! やめないよ! まりさがんばるよおおお!」 「よーし、じゃあ手加減しないで一気にやっちゃうわよ。早く終わった方がいいでしょ。 そりゃー!」 「ゆっぎゃああああああああ!」 まりさは存分に悲鳴を上げた。 しかし一度も「やめて」とは言わなかった。 ・ ・ ・ 「ゆうう……」 無限に続くと思われた痛みも、実際にはほんの数分程度だった。だが、まりさが疲弊しき るには十分だった。 「まりさ、よくがんばったわね。もう痛いのはおしまいよ」 続いておねえさんが用意したのは小麦粉を多めに溶かした特製オレンジジュースとハケ、 そしてドライヤー。 「さ、まりさ。なおしてあげるからね」 ハケで丁寧に特製オレンジジュースを塗り、出力を弱めたドライヤーで丹念に乾かしていく。 「ゆうう……ぺたぺたして、ぽかぽかして……ゆっくりできるよお……」 全身くまなく特製オレンジジュースが塗られた。痛んだ底面には特に念入りに塗り込まれ た。 「さ、傷はおおむねふさがったわ。それじゃ、栄養とらなきゃね」 「ゆ……ごはん……」 「あ、むーしゃむーしゃはしなくていいわよ。口を大きく開けると、傷口に悪いからね。 口をちょっと開けて?」 「ゆ、ゆゆ?」 まりさの口の中に入り込んできたのは、ほ乳瓶の口だった。 「さ、吸って」 「ちゅーぱ、ちゅーぱ……し、しあわせー!」 ほ乳瓶の中身は人肌に暖められたほっとジュースだ。ゆっくりにとってはこれ以上ない滋 養だろう。 まりさはむさぼるように吸い、あっと言う間に飲み尽くした。 「さ、あとはゆっくりお眠りなさい」 「ゆ、おねえさん……まりさのおぼうしは……?」 「あそこよ、ほら」 おねえさんの指さすほう、洗濯バサミで止められ干されるまりさのおぼうしがあった。こ ちらも洗濯されたのだろう、汚れはすっかり落ちていた。 「ゆうう……まりさのおぼうしさん、とってもゆっくりしてるよお……おねえさん、あり がとう……」 「まだ乾いてないから、かぶるのは明日までがまんしてなさい。ね?」 「ゆう……すぴー」 「あら、見たとたんに寝ちゃった。おぼうしを見て安心したのかしら。ふふ、そんなにお ぼうし、大事なんだ」 おねえさんのほほえみに見守られ、まりさは野良の頃には得られなかった最高のゆっくり の中、眠りについた。 それからまりさにとって夢のような生活が始まった。 まりさの傷は完治した。削られた皮はもちろん、あんよの傷も思ったほど深くなく、前と 同じように歩けるようになった。 おねえさんは優しかった。 しつけの時はきちんと厳しく言うが、普段は穏やかにほほえみ、まりさのことをとてもゆ っくりさせてくれた。 それに、そもそもまりさはしかられるようなことをほとんどしなかった。生活に慣れるま では勝手が分からず失敗もあったが、元々まりさはペットショップで躾られたれっきとし た飼いゆっくりだったのだ。飼い主の都合で不幸にも野良の身に堕ちたが、幸運にも飼い ゆっくりとして守るべきことを忘れていなかった。 ただひとつ、バッジがないことだけが悲しかった。飼いゆっくりだった頃は銀バッジをつ けていたが、捨てられたときに取られてしまった。まりさのおぼうしを投げて投げて投げ 抜いてまりさのあんよを破壊した男に「これはすごいバッジだ」ともらったバッジがあっ たが、それはただの景品だった。それがわかったとき、まりさはとても悲しんだ。 だが、バッジがなくてもかまわなかった。まりさは基本的に外にでようとしなかった。家 の中にいる分にはバッジがなくてもなんの問題もない。 普通のゆっくりは、孤独を嫌う。時に孤独が高じて野良を招き入れて不幸に見舞われるこ ともある。 だがこのまりさは違った。日中おねえさんは仕事でいないが、それでもさびしいとは思わ なかった。 人間の家の中にこそゆっくりがある――それが厳しい野良生活を通じてまりさが学んだこ とだった。仲間のいるゆっくりより安全で快適な家の中でのゆっくりを望んだ。 だが、そんなまりさに転機が訪れた。 「まりさ、銀バッジ獲得おめでとーっ!」 「ゆうう、ほんとう? ほんとうにまりさ、ぎんばっじさんもらえるの?」 「本当よ、まりさ! ほら、みなさいこの輝く銀バッジ!」 まりさは銀バッジを獲得した。基本的な躾ができていたこと、なによりその善良さが評価 された。野良を経験したゆっくりとしては最高の栄誉ともいえる銀バッジ。 さっそくおねえさんにつけてもらった。おぼうしを通して銀バッジの重さを感じる。心地 よい重みだった。 まりさは今まさに、幸せのてっぺんにいると思った。 だが。まりさのしあわせはそれにとどまらなかった。 「まりさ! 銀バッジ獲得記念に、プレゼント買ってきたわよ!」 「ゆうう、ぷれぜんと!?」 「そう! じゃーん! これよこれ!」 おねえさんが取り出したのは、ひらひらとした布だった。黒いパンツのような生地。それ を、ヒラヒラした白く縁取られたフリルが飾っている。 「ゆうう……なんだかとってもゆっくりしたぬのさんだよ……!」 「布さん、じゃないわ。これはゆっくり用の『お洋服』よ!」 「ゆゆ? おようふく?」 さっそくまりさはその『お洋服』を着ることになった。わけのわかるままあれよあれよと いうまに布を着せされ、姿見の前に立たされた。 「まりさ、似合ってるわよ!」 「ゆううう……まりさ、すごくゆっくしてるよおおおおお……!」 鏡の中にはとてもゆっくりしたゆっくりがいた。 ピンととがった漆黒の魔女帽子に白のリボン。輝く白銀のバッジ。 もちもちふっくらとした健康的なお肌。大粒のきらめく宝石みたいな瞳。 そして、『お洋服』。 まりさの口の下を優しくつつむ、帽子とマッチするゆっくりとした黒。白く縁取られたヒ ラヒラふわふわのフリルが、華やかかつ上品に彩っている。 まりさは自分の目を疑った。自分のおぼうしがなかったら、鏡のなかのゆっくりを自分だ とは思えなかっただろう。 「ゆうう……ゆっくり! ゆっくりしていってね!」 もうまりさのしあわせもゆっくりも興奮も最高潮。 すると、まりさは大変なことに気がついた。 「お、おねえさん、たいへんだよ! まりさのおようふくぬがしてね!」 「え? どうしたのよまりさ? 着たばっかりじゃない。もしかして気に入らなかったの?」 「ちがうの! ちがうのお! おようふくはとってもゆっくりしてるよ! だからだめな のお!」 「え?」 「まりさ、まりさ! ……うれしーしーでちゃう!」 まりさは顔全部を――すなわち全身を真っ赤にして言った。 うれしーしー。ゆっくりの中には子供の頃、うれしさのあまりしーしーをしてしまうこと がある。まりさは感激のあまり、とっくの昔に卒業したはずのそれに目覚めてしまったの だ。 真っ赤なままあわてふためくまりさ。だが、おねえさんは余裕の笑みだ。 おねえさんはまりさをゆっくり用のおトイレにつれていくと、 「まりさ。服の端をおくちでくわえて、上におもいっきり引っ張ってみなさい」 「ゆ? ゆーん!」 まりさが引くと、『お洋服』は延びた。そして、中央から割れた。 従来のゆっくり用のお洋服には大きな欠点があった。ゆっくりを着飾るのはいいとして、 ゆっくりひとりでは脱ぐことも着ることもできず、用も足せないかった。ところがこの 『お洋服』では欠点のひとつが改善されていた。 中央にあらかじめ割れ目が入っているのだ。その構造はちょうど男性用のブリーフに近い。 今まりさがやったように上の端を引っ張ると、ゆっくりの身体の曲面にあわせて割れ目が 広がり、しーしーやうんうんが可能になるのである。 かくして、まりさは無事ひとりでしーしーができたのであった。 「まりさ、しーしーひとりでできたよ! できたよ!」 「ふふ、まりさったらあかちゃんみたい」 「ゆゆ~ん」 まりさは恥ずかしげに身をくねらせた。だがその顔に浮かぶのは笑顔だ。 今。今こそが間違いなく、まりさのゆん生最高の瞬間だった。 「まりさ。バッジも付けたし、お洋服も着た。もう完璧ね。明日はおでかけよ!」 「ゆ! おでかけ! おそと!」 「ひさしぶりだもんね、うれしい!」 「おねえさんありがとう! まりさとってもうれしいよ!」 まりさはもう、このうれしさを、しあわせを、どう表現していいかわからなかった。 だから、餡子に刻まれた本能に従って叫んだ。 「ゆっくりしていってね!」 ・ ・ ・ 「ゆんゆんゆ~ん♪ おそと~♪ おさんぽ~♪ ゆっくりゆっくり~♪」 「まりさ、ご機嫌ね」 「ゆ! おねえさんもゆっくりしていってね!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 まりさは今、おねえさんの持つバスケットに乗せられ、公園までの道を揺られていた。バ スケットの中にはまりさのほかにもおやつなども入っている。久しぶりに外にでられるば かりではなく、ゆっくりできるものが近くにあることもまりさがご機嫌な理由だった。 だが、すこしだけ気になることもあった。 「ねえおねえさん? おもくない? まりさ、あるくよ!」 道中何度もまりさはそう問いかけていた。 まりさはバスケットボール大の成体ゆっくりだ。それ以外にも荷物が入っているとなれば、 バスケットはかなりの重量のはずだ。 「だから大丈夫だって。おねえさん、こう見えても学生の頃けっこう鍛えてたのよ。それ に……ほら! もうついた!」 「ゆうう!」 大きな自然公園の一角。芝生の敷き詰められた広場だった。おねえさんのほかにもゆっく りと遊ぶ人たちの姿もあった。 みんな楽しそうだった。ゆっくりしているように見えた。 「おねえさん! ゆっくり! ゆっくり!」 「はいはいあわてない。ほら、おろしてあげるわ」 おねえさんに下ろされ、まりさは飛び跳ねた。久しぶりの外。空はどこまで青くてひろく て、太陽は暖かだった。 まりさはおうちの中の平穏が好きだ。だが、それでもゆっくりはゆっくり。時には広い場 所で遊び回りたい。 まりさはこらえきれないといったように、おねえさんのまわりを跳ね回った。 「おねえさん! ゆっくり! とってもゆっくりしてるよ!」 「ふふ、よかったわね。調子はどう?」 「ゆ! なんだかまりさ、とってもげんきにうごけるの! こんなにはやくとべるよ!」 まりさはぽーんぽーんと、ゆっくり基準としてはなかなかの速さで跳ねた。 「ああ、それはきっとお洋服のおかげよ。あんよのところがゆっくりの皮よりグリップが よくなるように加工してあるの」 「ゆ? ぐりっぷ?」 「かけっこしやすくなってるってことよ。走りやすくなってるのはもちろん、一日中かけ っこしたってあんよが破けたりしないわ。今日は思う存分走り回るといいわ!」 「ゆっくりーっ!」 まりさは楽しくてたまらなくなった。 今日はなにをして遊ぼう? 次から次へと楽しい考えが思い浮かんでくる。餡子脳は楽し さでいっぱいになってしまって、どの遊びをしていいか決められそうにない。 だから、おねえさんに決めてもらうことにした。 「おねえさん、なにしてあそぼうかっ!?」 まりさはとてもとてもしあわせだった。 だから、 「おぼうし投げ」 おねえさんの言葉を、どこかゆっくりできないその響きを……しあわせに満たされた餡子 脳は理解することを拒絶した。 「ゆ……おぼうし……ゆゆ?」 「ほーらまりさ、いっくわよー!」 いつもの優しい声で。いつも以上の楽しそうな笑顔のままで。 おねえさんはまりさのおぼうしを奪い去り、フリスビーのように投げた。 「ゆううあああ!? まりさのおぼうしがああああああ!?」 あわてて追いかける。『お洋服』のおかげでいつも以上の速さで跳ねられるが、その爽快 感を味わう余裕などない。 おぼうし。なによりも大切なおぼうし。銀バッジをつけてその大切さの重みを増した、か けがえのない大事なおぼうし。 それが今や、まりさのおつむを離れて飛び、芝生の上に落ちてしまっている。 幸い汚れていない。まりさはほっと一息吐くと、おぼうしをかぶりおねえさんの元に戻っ た。 「おねえさんどうしてこんなこと……」 「はーい、もういっかい!」 「ゆううう!?」 まりさが問いかける暇もなく、再びおぼうしは投げられてしまう。 おぼうしを取りに行く。戻ってくる。おねえさんに投げれる。 そんなやりとりを三回繰り返し、ゆっくりに数えられない四回目に達したとき。 ようやくまりさはおねえさんの元に戻るのをやめた。おねえさんの前、手の届かない位置 で踏みとどまる。 「どうしたの、まりさ? おぼうし投げ、続けましょう?」 おねえさんはいつもと変わらなかった。やわらかな笑顔、優しい声。なにひとつかわらな い。だからまりさにはわからなかった。 「どうして……」 「ん?」 「どぼじでごんなごどずるのおおおおお!? まりざのごど、ぎらいになっぢゃっだのお おおお?」 不安を吐き出すように、まりさは絶叫した。気づけば涙があふれていた。訳が分からなか ったが、悔しくて、悲しかった。 おねえさんは、ふ、と一息吐くと、諭すようにまりさに語りかけた。 「嫌いになんてならないわ。まりさのこと、大好きよ」 「それならどうして……」 「まりさがむーしゃむーしゃしてるのが好き。かわいいもの。まりさが『ゆっくりしてい ってね』って言ってくれるのが好き。心が和むもの。まりさの寝顔が好き。無垢で愛らし いもの。でも……」 おねえさんは、満面の笑顔で言った。 「おぼうしを追いかけて、これいじょうないってくらい必死になってるまりさが、一番好 き」 まりさはわからなかった。おねえさんがなにを言っているのか、そしてこれからなにを言 おうとしているのか。 「まりさ。あなたと会ったあの日。わたしは『雨が降る前から』あなたのことを見ていた わ」 まりさとおねえさんが出会った日。 雨が降る前、まりさは必死だった。男におぼうしを投げられ、死力を尽くして追いかけて いた。 おねえさんはそれを見ていた。いや、止めもせず、傍観していたというのだ。 「わたし、昔はスポーツをやっていたの。でも、根性がなくて挫折しちゃってね。だから、 がんばっているひとが好き。わたしがあきらめて失ってしまった、夢。それを追いかけて いるひたむきな瞳が好き。がんばっているひとの顔が大好き。だからね、まりさ? ゆっ くり相手に変な話だけど、わたしはあの日、あなたに一目惚れしちゃったの」 確かにまりさは必死だった。おぼうしはたいせつだ。おぼうしを投げられると、自分の大 切なものなにもかも投げ捨てられるような気がして、二度とゆっくりできなくなるような 気がして。 だから、がんばった。あんよが傷つくのも全く気にならないぐらい、誰よりもなによりも がんばった。 「まりさ、大好きなまりさ。おうちに住ませてあげる。ごはんもあげる。寝床もあげる。 髪も梳いてあげる。大切にしてあげる。だから、ねえ、まりさ。ひとつだけわたしのわが ままを聞いて」 おねえさんの笑みが深くなった。 「お願い、まりさ。わたしを楽しませて」 ゆっくりというナマモノの生には、不幸な必然はあふれかえっていても、しあわせな奇跡 は存在しない。 まりさとおねえさんの出会い。それは幸運でも奇跡でもなく、ただの必然。 まりさはおぼうしをなによりも大事にしている。だから、そのおぼうしでもてあそばれる ために、まりさはおねえさんと出会ったのだ。 「ゆわあああああああ!」 まりさは叫んだ。得体の知れないゆっくりできない感覚に全身を打たれ、全力で逃げ出し た。 だが、お洋服で少々早くなったところで所詮ゆっくりのあんよ。人間の足にはかなうわけ がない。 「ほおらまりさ、つーかまーえた!」 「ゆうう!」 「そーれ、とんでけー!」 おぼうしを投げられては、まりさは追う以外に手がない。おぼうしをみすてて逃げるなど、 そんな選択肢はまりさの餡子脳の中には存在しない。 そしてそもそも、まりさのあんよではおねえさんから逃れられない。 まりさは為すすべもなく、おぼうしに奪われ投げられ、それを追いかける。おぼうしの落 ちた場所にたどり着いたらすぐに奪われ……それがどうしようもなく繰り返された。 あの日のようにあんよが破ける心配はない。おねえさんのくれた『お洋服』は、実にがっ ちりまりさのあんよを守ってくれた。おねえさんが『お洋服』をまりさにプレゼントした のはお祝いのためだけではない。この「おぼうし投げ」を存分に楽しむためでもあったの だ。 「よーし、こんどは高ーく高くなげちゃうわよ! それーっ!」 「ゆううう!」 「あー、風に乗っちゃったなあ……これはおねえさんにもどこに落ちるかわからないなあ ……とんでもない場所にいっちゃうかもね?」 「ゆうう! ゆぐう! ゆぐぐぐぐぐう!」 おねえさんの煽りに心を揺らしながら、それでもまりさはひたむきにおぼうしを見つめ続 ける。そうするしかない。おぼうしは、絶対にあきらめられない大切なものなのだ。 「いい、いいわまりさ。絶望してるのに、ひとかけらの希望を決して失わないその瞳…… すてき!」 こうして、まりさのゆっくりに満ちた生活は終わりを告げた。 だが、まりさは不幸になったとも言えない。 平日はごくあたりまえの飼いゆっくりとして、十分すぎるほど満ち足りた生活を送ること ができる。おねえさんは日中仕事にでているが、食べ物に困ることも寒さや暑さにさいな まれることはない。命の危険はない。ゆっくりできる。 しかし、休日は違った。おねえさんは毎週のようにまりさを連れ出し、公園で「おぼうし 投げ」を楽しんだ。最近はおねえさんのあまりに楽しそうな様子にひかれて、ほかの飼い 主もおぼうし投げを楽しむようになった。 「ゆあああ! まりさのおぼうしがあああ!」 「おぼうしぃ! おぼうしぃ!」 「おぼうしがないとゆっくりできないいいい!」 公園に響き渡る悲痛な声の中、まりさ自身も同じような声を上げ、ただひたすらにおぼう しを追いかけた。 一週間のうち、ゆっくりできないのは一日だけ。それがかえってまりさを苦しめた。餡子 脳の悲しさと言うべきか。なまじゆっくりできる時間が長いため、いつまでもおぼうしを 奪われる苦痛に慣れることができなかったのだ。 だが、ゆっくりできない思いはまりさも知らない間にたまっていき……そしてある日、変 化が訪れた。 ・ ・ ・ 「さあ! 今日もおぼうし投げよ!」 意気揚々とまりさからおぼうしを奪おうとするおねえさん。まりさはもあきらめてしまっ て抵抗しない。だが、おぼうしを投げられればすぐに必死になる。 ところが、今日は少し違うようだ。 「? ちょっとまりさ、おぼうしはなしなさいよ」 「ゆ? まりさ、おぼうしくわえてないよ」 以前おぼうしをくわえて抵抗したことはあったが、あっさりと奪われた。人間とゆっくり の力の差は歴然なのだ。それ以来、まりさは抵抗していない。 そもそもおぼうしをくわえていたらこうして受け答えができるはずもない。 「でもはずれないわよ。変な風にはまりこんじゃたのかしら。よいしょ!」 「ゆぎいいいいい! いぢゃいいいいいい!」 おねえさんがおぼうしを強く引くと、まりさが痛がり出す。 あまりの痛がりようにおねえさんは不思議に思い、おぼうしとまりさの根本を調べた。 「やだ……おぼうしと頭皮が完全にくっついちゃってる! これじゃまるで生まれる前の 赤ゆっくりじゃない!」 まりさ種が植物型にんっしんした場合、生まれ落ちるまでおぼうしと身体は一体化してい る。誕生して始めておぼうしと頭が分かれるのだ。それは双子が生まれる様に似ていた。 まりさがおぼうしを大事にする理由とする説もある。 人間でも、極度のストレスのあまり精神が幼児退行することがある。思いこみのナマモノ、 ゆっくり。まりさは毎週与えられるストレスに対し、身体が部分的に幼児退行――いや、 胎児退行したのだ。まったくもっていい加減なナマモノであった。 「これじゃ、おぼうし投げは無理かあ」 「おねえさん……」 「な、なによまりさ。どうしてあんたが落ち込んだ顔してるのよ?」 「まりさ……さよならしなくちゃいけない?」 「え?」 「おぼうしなげができないまりさは、いらない……?」 まりさにとって、おぼうし投げはゆっくりできないことだ。だが、それをすることでおね えさんがすごくゆっくりできることは知っていた。 だから、おぼうし投げができなくなった自分は、また捨てられてしまうのではないか―― そう思ったのだ。 「……バカね。まりさ、わたしはあなたのことが好きよ。大好き。捨てられるわけないじ ゃない」 「でも……」 「よし! 今日はおぼうし投げはやめて、この木の枝を使って遊びましょ! おぼうし投 げならぬお棒投げよ! ほーら、とってきなさーい!」 「ゆー!」 そして、まりさとおねえさんは夕方まで遊んで過ごした。まりさにとっては初めて外でお ねえさんとゆっくりできた時間だった。 おねえさんも笑ってくれた。でも、今までほど楽しそうではなかった。 でも。 まりさは安心していた。これでもうゆっくりできないことはなくなった。これからは休み の日を恐れることはない。ずっとずっと、ゆっくりすることができる。そう思った。 だが、そううまくはいかなかった。 次の日からおねえさんは帰りが遅くなるようになった。帰ってきてもグッタリして、あま りまりさの相手ができなかった。休みの日も出かけてしまい、まりさはおるすばんだった。 「おねえさん、きっとおしごとがいそがしいんだね……」 まりさはあきらめなかった。きっとまた、ゆっくりできるようになる。それまでは、疲れ て帰ってくるおねえさんをゆっくりさせることに全力を尽くそう……そう決心し、おねえ さんにゆっくりをふりまいた。 そんな日々が、一ヶ月ほど続いた。 ・ ・ ・ 「ゆ! おねえさん、ひさしぶりのこうえんだね!」 「そうね。一ヶ月ぶりかあ」 「おねえさんがゆっくりできるようになってよかったよ!」 「ええ。最近ちょっと大変だったけど、今日こそはゆっくりするわ」 一人と一匹は公園に来ていた。最近忙しかったおねえさんも今日はようやく暇がとれたら しい。おねえさんといっぱい遊ぼう、そしていっぱいゆっくりしてもらおう……まりさは 決意と希望に燃えていた。 「おねえさん、なにしてあそぼうかっ!?」 元気に問いかけると、おねえさんはにっこりわらって答えた。 「おぼうし投げ」 まりさの笑顔が固まった。 何を言っているのか理解できなかった。 そんなまりさに委細かまわず、おねえさんはまりさのおぼうしをつかむとそのまま持ち上 げた。 「いぢゃぢゃぢゃぢゃぢゃ! おねえさん、いたいよおおおお!」 「てええええりゃあああああああああ!」 まりさの抗議も全く無視。 それどころかまりさが今まで聞いたことのない雄叫びを上げてまりさを思い切りぶん投げ た。 「ゆううううううううううう!?」 円盤投げに似た綺麗なフォームだった。 投げられたまりさは水平に回転しながら、地面すれすれをぶっ飛んでいく。 「ゆわわわわわわああああああああ!」 ゆっくり特有の「おそらをとんでいるみたい」なんて言葉を吐く余裕などどこにもない。 回転する視界の中、なにもかもがゆっくりせずに吹き飛んでいく。 そうしてまりさは数メートル飛び、ようやく芝生の上に降り立った。 だが。 「ゆわあ!? ゆびぃ!? ゆぶうううう!?」 与えられた速度と回転は、一回の着地で消化仕切れるものではなかった。まりさは川を跳 ねて飛ぶ石切りの石のように、芝生の上を二度跳ね、三度めでようやく止まった。 「ゆはあーっ、ゆはーっ、ゆはーっ……」 何もかもがあまりに早すぎて、まりさは自分が何をされたのかすら理解できなかった。た だひどくゆっくりできない経験をしたという実感だけを抱え、まりさは荒い息を吐く。動 くことなど考えられなかった。 「どう、まりさ? 新しいおぼうし投げの感想は?」 気づけば、おねえさんが近くまで歩いてきていた。 「ゆ、おねえさん……」 「わたし、考えたの。おぼうしを投げられなくなって、どうすればいいかって……」 「おね、おね、おねえさん……?」 「考えたら簡単なのに、なまった身体を鍛えなおして投げるフォームを考えるのに一ヶ月 もかかっちゃった。でも、その甲斐はあったわ……!」 「おねえさん、まりさになにをしたのおおおお!?」 「簡単なことよ! おぼうしだけ投げられなければ、おぼうしごとまりさをなげればいい じゃない!」 「ゆううううううう!?」 あまりにも単純なこたえだった。 おぼうしがとれなくなった。だったら、まりさごと投げればいい。 だが、その実現には様々な計画と準備で為されている。きちんとフォームを考え、まりさ が大けがしなように低い弾道にすることも忘れない。そのための身体づくりに時間をかけ るなど、女性らしいじつにきめ細かな気遣いだ。 だがその理屈は破綻していた。そもそもおねえさんの目的はまりさの必死な顔を見ること だったのだ。そのまりさを投げたのでは必死な顔もなにもあったものではない。 だが、おねえさんの顔に迷いはない。 「ありがとうまりさ! わたし、スポーツの夢に破れて、ひとのがんばる姿を見ることで 虚しさを埋めてた! でも、自分ががんばる楽しさを思い出せたのよ! あなたのおかげ よ、まりさ!」 「おねえさんなにいってるのおおおお!?」 手段が目的と化していた。 だが、これはこれでいいのかもしれない。 いっぴきのゆっくりが不幸になり、一人の人間が幸せを見いだした。とても素晴らしいこ とだ。実に効率のいい計算式がここに成立したのだ。 「そういうわけでまりさ! もうひと投げいくわよおおおお!」 「どういうわけなのおおおおお!?」 「どおおおおおおりゃあああああああ!」 「ゆううううううううううううううう!?」 こうして、おねえさんは真のゆっくりを得て、まりさは飼いゆっくりとして飼い主の役に 立てるようになった。 後に、この「おぼうし投げ」改め「まりさ投げ」は口コミで全国に伝わり、空前のブーム を生むことになる。 その第一回全国大会をまりさとおねえさんが征することになるのだが、それはまた別の物 語である。 「もういっちょいくわよおおおお! せえええりゃああああ!」 「ゆわあああああああああああああああああああああああああ!」 了 by触発あき 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 163 バトルゆ虐! ふたば系ゆっくりいじめ 172 とてもゆっくりした蛇口 ふたば系ゆっくりいじめ 180 ゆっくりばけてでるよ! ふたば系ゆっくりいじめ 181 ゆっくりばけてでるよ!後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 199 ゆっくりたねをまいてね! ふたば系ゆっくりいじめ 201 ゆっくりはじけてね! ふたば系ゆっくりいじめ 204 餡小話の感想れいむ・その後 ふたば系ゆっくりいじめ 211 むかしなつかしゆーどろ遊び ふたば系ゆっくりいじめ 213 制裁は誰がために ふたば系ゆっくりいじめ 233 どすらりー ふたば系ゆっくりいじめ 465 おぼうしをおいかけて 上記以前の過去作品一覧は下記作品に収録 ふたば系ゆっくりいじめ 151 ゆっくりみわけてね! 触発あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓もしかしてナカーマ? 俺はニュースでたまに映る容疑者の顔が時々ゆっくりに見えてしまうぞ。 -- 2014-08-02 12 05 32 人間で言えば髪を掴まれてブン投げられてるといったとこでしょうか… その逆にゆっくりに例えれば…と考える癖がついたせいで映画やマンガで怪我をしたり人が死んだりするシーンとかでは笑ってしまいます。 ゆ虐のハマり過ぎ注意ですね… -- 2014-03-12 23 44 18 お姉さん可愛い! 反論さんはかっこよすぎ (*´∀`*) -- 2014-01-13 13 56 08 お姉さん可愛い(´∀`*)♭ ゆ虐もゆ愛も好きな自分にはとってもゆっくり出来るSSでした! やっぱり、触発さんの作品が一番好きです。 あと、下の自慰野郎黙れ そして反論さんに惚れたわww -- 2013-08-08 02 17 39 オナニー野郎への反論格好良杉ワロタwww -- 2013-03-30 16 56 51 お姉さんwwwwwwwwwww Sなのか?天然なのか? -- 2012-07-12 17 38 55 とてもゆっくりできたよ! -- 2011-10-13 20 22 09 ちぇんなら尻尾を掴んでハンマー投げみたいな競技が出来そうだね あとこの作品自体は俺的には可もなく不可もなくといった感じだったけど↓↓↓の反論コメで最終的にゆっくりできたよ!ありがとう! -- 2011-04-09 21 42 33 ↓↓↓とんだオナニー野郎だ。まさに餡子能。何様のつもりでコメントしてんだか。 ↓↓の人、俺もあんたの反論ですっきりした。本当にありがとう。 -- 2011-01-23 05 41 45 ↓気持ちはものすごく分かるが、そういう自慰野郎に何言っても無駄だよ…。スレが自分だけのためにあるべき物と思いこんでる奴等だからな…。それはもう、ゆっくりのおやさい並に。 そんな馬鹿に構うだけ時間と労力の無駄だよ。無視するに限る。 けどあんたの反論コメントでちょっとすっきりしたよ。ありがとう。長文お疲れさん。 -- 2011-01-22 14 30 17 ↓あんたこそやっちゃいましたね。おこがましいにも程があると分かっているなら最初から黙ってろって話だよ。前作に満足したなら何故愛でにシフトした続編なんぞ読んだんだ。 被害者面して悲しい悲しいとほざいてらっしゃるけどね、そもそも注意書きにあるぬるいじめ、愛で等の警告ワードから、まりさ幸福アナザーエンドのSSだということは容易に推測できるはずだ。 注意書きを見て筋書きや内容が自分の嗜好に合わないなら読まないこと。もし万が一読んでしまって不愉快な気分になったとしても、それは読者として当然すべき自衛を怠った自分自身に全責任があるわけだからSSに自分の嗜好を押し付けての批判だけはしないこと。 この二つってゆっくりSS読者として最低限の義務でありマナーだと思うよ。 このコメント欄を見渡せばわかる通り、コメントした人たちは皆このSSに満足している。なぜなら、彼らは注意書きを読んだ上で、自分はこのSSを楽しめる、と判断して読んだからだ。 ところがあんたは義務を満たさず注意書きすらも完全に無視して、何をトチ狂ったのか愛でSSに向かって虐待でないことを咎めるような的外れな批判や、この触発はいけなかっただの台無しだのと他人を不快にさせることばかり書いている。しかも自己陶酔のあまりに、自分が場をわきまえず不愉快をばらまいていることにすら気付いていない。 あんたのコメントはあんたの自己陶酔を満たすため以外に、このSSを楽しく読めた人達を著しく不愉快にさせる存在意義しか持ってない。 できれば消してほしいけど、ここのコメントを消す方法は俺には分からないから、それができないならせめて、最低限の義務とマナーを守らずに好き勝手にSSを批判して他の読者さん達を不愉快にしていることについて謝罪してほしい。 そしてこれからは最低限の自衛はするようにしてほしい。 とか書いても、結局あんたには読まれないだろうし、見た感じ恥知らずっぽい人だから読んでも謝ってくれないだろうけどね…… -- 2011-01-12 02 55 37 あ~あ・・・やっちゃいましたねこれは・・・ 前作の「おぼうしをおいかけて」はこれ以上ないという位 完璧で瀟洒に完結していたというのに・・・ >前作の感想に触発されて書きました まあ触発あきさんというくらいだから 触発されてなんぼなのかもしれませんが これは最もやってはいけない触発でしたね 前作は善良で素直なまりさが理不尽とも言える死を迎える話でしたから 可哀想という感想も出た事でしょう しかしそのような声に流されてしまい、美しかった前作を 台無しにするよな続編を作ってしまうなんて・・・ もちろんSSは作者様のものであり、当然自由に出来る唯一の権利者です 他者が指図するなんておこがましいにも程があると頭では理解しています ただ私は悲しかったんです。 私は前作を読んだ時に大変感動しました、 なんて完璧にまとまっていて瀟洒で美しい話なんだと・・・ これ以上はない綺麗な結末だなと・・・ 私はとてもゆっくりとさせて頂きました ・・・それがこの続編で台無しになってしまいました 先程言ったようにSSは作者様のもので、どのようにするのも自由です ただあんなに瀟洒で美しくゆっくり出来た「おぼうしをおいかけて」が 台無しになってしまった事が悲しくて残念でならないのです -- 2010-11-10 07 40 20 何てすんごいコメディwww ゆっくりできるよ~ 悲劇は、喜劇なんだね~ たのしー!ww -- 2010-10-11 19 21 39 ギャグ調なのも良いよね! 多分、すんごいイイ笑顔で 「おぼうし投げ」 と言ってそうなお姉さん想像して萌えたw -- 2010-09-12 17 25 29 お姉さん可愛いwwきっとこんな表情をしているに違いない↓ \ / ○ ○ 〃▽〃 -- 2010-08-30 22 42 04 5キロから7,8キロかな?バスケット大、、 すごすぎだろwwww -- 2010-07-23 22 36 22 ……… -- 2010-07-22 00 22 51 お姉さんスゴッw -- 2010-06-24 22 06 24 wwww -- 2010-06-20 01 33 11
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(一匹目 虫歯) 「次の方どうぞ~。どうなさいましたか?」 「いやー。どうも虫歯になってしまった様で、一昨日から随分痛がっとるんですわ。 体が餡子でできてる癖に虫歯になるなんて・・・痛がってるのを見るのも一興と思って放って置きましたが、 流石に一日中ゆぅゆぅ泣かれるとねぇ・・・五月蝿くてかなわんのですよ。先生、何とかなりませんか?」 「ゆー、ゆー、いたいよー・・・」 「解りました。お任せ下さい。では、治療が終わるまで待合室でお待ち下さい。」 「さて・・・どうしたもんかねぇ・・・」 「どうしたもんかねぇ・・・って、先生、今『お任せ下さい』って言ったじゃないですか。」 「ん?まあそう言ったけどさぁ、ゆっくりの虫歯なんて初めて見たよ。どうすんのよ、これ。」 「どうすんのよって・・・あんた医者でしょうが。」 「医者って言ったって・・・ただオレンジジュースぶっ掛けたり、インチキ治療して治療費取ってる なんちゃってドクターだぜ、俺は。別に専門の学校で勉強したわけでもねーし。 まったく皆何を期待してんだか。いい加減気付けよなー。」 「・・・」 「だいたいよー、ゆっくりなんてその辺にいくらでもいるんだから。 具合が悪くなったら取っ替えたらいいんだよ。金払って治療するなんて、あいつら頭湧いてるんじゃねーか?」 「そんな事言われても困りますよ。インチキでもいいから治療して金取ってもらわないと。 私、先月の給料まだ貰ってないんですからね。私の分だけでも金稼いで下さいよ。」 「へーへー。わっかりましたよー。まったく人使いの荒い看護師だぜ・・・」 「何か言いました?」 「ナニモイッテナイヨー。」 「ゆーん。いたいよー。はやくいたいのなおしてね・・・」 「さて、じゃあ始めますか。おい、ゆっくり。口を開けてみろ。」 「あーん。」 「あーあーあー。ひっでえなこりゃ。素人の俺でもわかるぜ。完全に虫歯だね。しかも一本じゃねーな・・・ 一本づつ歯を削るのもだりーな。めんどくせえ、全部抜いちまうか。」 「ゆゆっ!やめてね!はがなくなったらゆっくりできないよ!」 「はぁ?おめーがどうなろうと知ったこっちゃねぇんだよ。しかし、確かに虫歯を全部抜いてそれで終わり、 ってわけにもいかねーな。歯無しのゆっくりにして返したら飼い主怒るだろうしな。」 「どうするんです?」 「うーーーーん。そうだな・・・歯を全部抜いて、ばれない様に差し歯にしようか。 君、ペンチ持ってきて。あと昨日治療に失敗して死んだゆっくりがいただろ。 そいつの死体から歯を引っこ抜いてきて。」 「やめてね!やめてね!おいしゃさんなんでしょ!ちゃんとれいむのはをなおしてね!」 「うるせーなー。あんまり五月蝿くしてると、治療のショックで死んだ事にして殺しちゃうよ?」 「!!!!!」 「先生、持ってきましたよ。」 「おー、サンキュー。じゃ、早速始めますか。」 「やめてね!おねがい・・・れいむのはをぬかないで・・・ゆぎゃあああああ!!!!」 「いだいよおおお!!!」 「ブチッ」 「ひぎいぃぃ!!!」 「ブチッ」 「いやあああああ!!!」 「ブチッ」 「や、やめて・・・いいいいい!!!」 「ブチッ」 「やめでえええ!!!」 「ブチッ」 「もういやだあああ!!!おうぢがえるうううう!!!」 「ブチッ」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛!!!」 「ブチッ」 「ブチッ」 「ブチッ」 「ブチッ」 「ブチッ」・・・ 「ゆぅぅぅぅぅぅ・・・はが・・・れいむのはがぁ・・・」 「よし、次は新しい歯を刺していこうか。それっ!」 「ゆぎいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」 「あ、あれ?刺さらない・・・うーん、困ったなぁ・・・しょうがない。ボンドでくっつけるか。」 「ボンドで付けただけでは、後で取れてしまうんじゃないですか?」 「あーん?いいんだよ別に。飼い主に渡した時だけくっついてれば。あとはどうなろうと知ったこっちゃねーよ。」 「ふぅ・・・これで全部終わったな。」 「ゆぅぅ・・・ゆぅぅ・・・」 「先生、なんか歯並び悪くありません?」 「ん?そう言われてみると確かに・・・やすりで削るか。」 「いやっ!やめてっ!おねが・・・ゆぎゃああああああああああああ!!!!!」 「はい、終了ー。あーあ、やっと終わったよ。」 「ゆううううう!!!よくもやってくれたね!れいむはおこったよ!おじさんにいいつけてやる!!!」 「はいはい。もし起きた時に覚えてたらねー。プスッとな。」 「ゆぴっ!!!な、なにをした・・・の・・・ゆぅ・・・ゆぅ・・・」 「あれ?いったい何をしたんです?」 「ああ、睡眠薬を打ったんだよ。色々聞かれたからな。飼い主に告げ口されたら困るし。 これで三日くらいは起きてこないはずだ。三日も経てば忘れるだろ、餡子脳だし。」 「じゃ、こいつを飼い主のとこへ返してきてくれ。それと次の患者も中に入れるように。」 (二匹目 出不精) 「次の方どうぞ~。どうなさいましたか?」 「実はこの子ゆっくりなのに・・・外で他のゆっくりと遊んだりしないんですよ。」 「ほう。外出恐怖症ですか?それとも近所の友達にいじめられたとか?」 「いえ、そういった訳では無いんです。友達が家に遊びに来た時は仲良く遊んでいます。 それに自分から外に出る事は無いんですが、私がだっこして外に連れ出すのはあまり嫌がらないんですよ。 たぶんただの出不精だと思うんですが。」 「それくらいなら特に問題無いのでは?」 「そうなんですが・・・このままじゃ運動不足で不健康になってしまうでしょう? 私は一人暮らしで昼間は家を留守にしていて、この子の相手をしてられないんです。 だからできればこの子には、日中は他のゆっくりと一緒に外で遊んでいてほしいんです。」 「うーん。なるほど。解りました。お任せ下さい。では、カウンセリングが終わるまで待合室でお待ち下さい。」 「さーて困ったねぇ。うちにはゆっくり専門のカウンセラーなんていねーし。どうすんべ?」 「無理なら無理って最初に言ったらいいのに・・・」 「ん?まあそうなんだけどね。あの飼い主一人暮らしって言ってたじゃん? 一人暮らしなら一杯金ため込んでるんじゃねーかと思って。少しくらいぼったくっても文句言わねーだろ。」 「外道・・・」 「しかしそれも、このゆっくりが自分で外に出る様にならないと話にならねーんだよな。 治療は失敗しました、でも金はたっぷり頂きます、じゃ流石に納得しないだろうからなぁ。」 「あたりまえですよ。」 「うーん。とりあえずこいつが外に出たがらない理由でも聞いてみるか。 おい、ゆっくり。どうしてお前は外に出るのが嫌なんだ?」 「ゆ?まりさはおうちでゆっくりするのがすきだよ。おそとはゆっくりできないよ。」 「そんな事無いだろう。お前の仲間は皆外でゆっくりしているぞ。」 「ゆぅぅ・・・そんなこといわれても・・・まりさはおそとにいるとなぜかゆっくりできないの。」 「飼い主と一緒に外に出るのは平気なんだろ?」 「ゆ。おねえさんといっしょだととてもあんしんできるの。だからゆっくりできるよ。」 「なるほどねぇ。自分が安心できる場所じゃないとゆっくりできない訳か。 で、こいつにとって外は安心できる場所じゃない。つまり、外が安心できる場所だと教えなきゃいけないのか。 こりゃ専門のカウンセラーに任せないと無理っぽいねぇ。」 「おねえさんのとこにかえってもいい?ここじゃゆっくりできないよ。」 「そんなこといわれてもね。困るんだよ。お前がちゃんと自分で外に出られる様にならないと。 それまではここにいてもらうよ。」 「いやだよ!ここじゃゆっくりできない!ゆっくりおうちにかえるよ!」 「あ!こら、待て!おいっ!そいつ捕まえろ!」 「はい。」 「ゆううううう!!!はなせえええええ!!!おうちかえるううううううう!!!!!」 「はぁ・・・重症だねこりゃ。どうしたもんか・・・」 「いやだああああ!おねえさーん!おねえさーん!たすけてえええええええ!!!」 「どうします?一回痛い目にあわせて直接体に教え込みますか?」 「うーん・・・流石にそれはまずいだろ。体に傷が残ったらばれるしなぁ。」 「はなぜえええええ!!!おうぢがえるう゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!!!」 「しょうがねえなあ、奥の手を使うか。」 「奥の手?」 「実は以前自己啓発セミナーを主催していた事があってな。馬鹿共から金を巻き上げてたんだが・・・ その時催眠術を使って受講者達をハメてたんだよ。そんで変な壺とかネックレスとか高額で売りつけてな。 こう見えて結構催眠術には自信あるんだぜ。昔取った杵柄ってやつだ。」 「あんたそんな事もやってたんですか。つくづく外道ですね。」 「あんま褒めるなよ。じゃ、早速やりますか。 おい、ゆっくり。この紐の先についたコインをよーく見るんだ。」 「いやあああああああああ!!!おねえさあああああああん!!!ゆっくりできないいいいい!!!」 「あらら。だめだこりゃ。言う事聞きゃあしねえ。 しかたねーな。君、この煙草をゆっくりに吸わせてくれ。」 「げほっ!げほっ!げほっ!ゆ?ゆ?ゆゆっ?ゆふふ、ゆふふふふふ・・・」 「あれ?静かになりましたね。なんです?この煙草?」 「ん?ああ。あんまり大きな声では言えない葉っぱが入ってる煙草だよ。深く詮索するな。」 「え・・・それって・・・先生、そんなの吸ってるんですか?」 「まさか。その手のもんは自分でやるもんじゃない。馬鹿に売りつけるもんだ。」 「そんな商売やってるんだったら医者なんてやる必要無いじゃないですか。てゆうか金あるなら給料払え。」 「もう足を洗ったんだよ。それはたまたま手元に残ってただけだよ。」 「たまたま?」 「そう。たまたま。」 「・・・・・・(ジーーーーー)」 「ゴホン・・・う、うん。じゃあ催眠術を始めようか。おい、ゆっくり。このコインを見るんだ。」 「ゆぅ~~~~~~~~?」 「ほら、コインが左右にゆっくり揺れて・・・じっと見つめていると・・・ だんだんと・・・ゆっくりとした気分になってきただろう?」 「ゆぅ~~~?まぁいさはぁ~~、ゆぅ~~~くい~~~、しへき~~た~~~お~~~~~~~?」 「そう、お前はとてもゆっくりしてきたな。そしてだんだんと眠くなってきた。 そして明日の朝目覚めた時には、今日の出来事は忘れ、今までの自分じゃない違う自分に変わっているんだ。」 「ま~~いは~~~わ~~~~、ち~~が~~う~~、ゆっくい~に~~、かわゆ~~~~~?」 「朝目が覚めたら周りを見てごらん?なんだか様子がおかしいね。とてもゆっくりできないよ。 家の中にいると不安で不安で、とてもゆっくりどころじゃない。早く外に出ないと。」 「ゆゆゆ~~~~?おうちぃはぁ~~~、ゆ~~くい~~、できな~ひ~~のぉ~~~~。」 「そうだ。外に出ないと。外はとてもゆっくりできるよ。明日からは寝るとき以外ずっと外にいるんだ。」 「ゆふふふふふ~~~~~~。お~~そと~~~でぇ、ゆ~~~~~く~~~~~い~~~~~~・・・」 「・・・寝ましたね。これで成功なんですか?」 「ん?たぶんね。これで明日からは、夜に寝るとき以外は家の中ではゆっくりできない。 雨の日は外に出られなくて家の中で発狂するかもしれんが・・・まぁ、それは俺の知ったこっちゃねーな。」 「てゆうか、なんで家の中でゆっくりできなくなる様な催眠をかけたんです? 単に家の中でも外でもゆっくりできる様になる催眠で良かったんじゃないですか?」 「それやっちゃうとあの飼い主は二度とこの病院にこないだろ?無事解決だもんな。だからそんな事はしない。 このゆっくりは、もう家の中じゃゆっくりできない。そのうち飼い主もそれに気がつくだろ。 そしたらまた、きっとここに来るぜ。『この子、家の中じゃゆっくりできない様なんです』とか言ってさ。」 「んで、今度はカウンセリングと称して催眠を解いてやるのさ。もちろん金を取ってな。 そうすると最初に戻ってしまうな。こいつはまた外ではゆっくりできなくなる。 そしてまたうちに来るさ。そしたらまた催眠をかけて・・・あははw何回目で気が付くかなぁ。賭けようか?」 「うわぁ・・・」 「じゃ、こいつを飼い主のとこに返して、次の患者を入れてくれ。」 (三匹目 食中毒) 「次の方どうぞ~。どうなさいましたか・・・って、あーーーーーーーーーっ!」 「よう!久し振り。五年ぶりくらいか?お前が医者やってるって聞いてな。来てやったぜ。」 「なんだぁ?頭でも打ったのか?お前がゆっくりを飼うなんて・・・ ゆっくりに癒しを求めるなんて、お前のガラじゃねーじゃん。」 「あったりめーだろ。俺の心を癒してくれるのは、女が貢いでくれるお金だけだよん♪ このぱちゅりーは今の女が飼ってるのさ。」 「うわあ・・・ヒモをやってるんですか。流石先生の友人ですね。人間の屑です。」 「照れるじゃねーか。そんな褒めんなよ。ま、そういう訳だ。ちゃっちゃと治してやってくれや。 ダチの頼みだ。当然タダでやってくれんだろ?」 「まぁ・・・タダでやるのは別にかまわんが・・・俺は素人だぞ?それでもいいのか?」 「はい?お前無免許でやってんの?相変わらずだなw。てっきり専門の学校に行って勉強したのかと思ったぜ。」 「なわけねーだろ。お前と違って額に汗して働いてたんだよ。学校行く暇なんてあるわけねーだろ。」 「五年間なにやってたんだ?」 「高級羽毛布団のセールスとか、住宅リフォームの仕事とか、高齢者向けの高級呉服の販売とか、 健康食品の通販とか、多重債務者の債権を一本化してあげる仕事とか、 なぜか交通事故の現場にいる弁護士の役とか・・・って、んな事はどーでもいいんだよ。 それよりそのゆっくりだろ。そいつどうしたんだよ。随分顔色がわりーじゃねーか。」 「ああ。忘れてたwこいつさぁ、なんか賞味期限切れのものを食ったみたいなんだよ。たぶん食中毒だな。」 「ゆぅぅぅ・・・ゆぅぅぅ・・・」 「で?それを俺にどうしろと?」 「いや・・・治せよ。」 「治しましょうよ。」 「むきゅぅぅぅ・・・」 「治せって言われてもねぇ・・・どうしよ?とりあえず食ったものを吐き出させてみるか。」 「どうやって?」 「そりゃ人間と同じさ。喉の奥に指を突っ込んでこうやって・・・」 「ゆうっ!ゆげっ!ゆげええええええええ!!!!!!!!!!!」 「ほらほら、もっと吐け、もっと吐け。」 「げぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ・・・」 「ん?もう出ないか?」 「ゆげっ!ゆげっ・・・ゆぅ・・・ゆぅ・・・むきゅぅ・・・」 「あーあ、随分吐き出したなぁw体が一回り小さくなった。皮が皺だらけだよ。どうする?このままでいい?」 「このままじゃまずいなぁ。なんか体に詰めてやるものねーか?」 「こいつの餡子って何餡よ?」 「さぁ?適当でいいんじゃね?あっ、それでいいじゃん。それ詰めろよ。」 「えーーー。これ?これ、俺の三時のおやつなんですけど・・・イチゴ食べる時にはこの練乳かけないと・・・」 「てめーの間食なんて知るかよ。医者なんだからさっさと治療しろ。」 「はぁ・・・しかたねー。君、そこの注射器取ってくれる?」 「はい、どうぞ。」 「んじゃ入れるよ。はい、プスーッとな。」 「ゆぽっ!ゆぴっ!ゆぺっ!ゆっきゅうううううううううううううう!!!!!」 「あら、気絶しちゃった・・・ま、死んでねーからいいだろ。 金は取らねーんだから文句言うなよな。じゃ、次の患者を呼んで来て。」 (四匹目 ?) 「次の方どうぞ~。おやおや、随分かわいい患者さんだ。」 「先生こんにちわ。」 「はい、こんにちわ。じゃ、どこが悪いのか調べるから、着ている服を全部脱いで・・・」 「先生・・・真面目にやって下さい。怒りますよ。」 「ゴホン・・・えーと、お嬢さんが連れて来たありすはどこが悪いのかな?」 「どこも悪くないの。」 「はい?どこも悪くない?じゃあ何しに来たのかな?ああ、先生と遊ぶために来たのかい? それなら向こうの部屋に行って、二人っきりでお医者さんごっこでも・・・」 「先生・・・幼女相手に何言ってるんですか。いい加減にしないとぶん殴りますよ?」 「?」 「ゴホン・・・えーーーと、どこも悪くないなら病院に来る必要は無いんだよ。来てくれたのは嬉しいけどね。」 「あのね、テレビでやってるみたいにしてほしいの。」 「ん?」 「テレビに出てるお医者さんみたいに。お医者さんがお仕事してるとこ見たいの。」 「うーん良く解らんなぁ・・・職場見学したいの?」 「先生、ひょっとしてこの子はオペをしているところを見たいのではないでしょうか。 この間、外科医が主人公のドラマをやってたじゃないですか。」 「うん!」 「なるほどねー。でもいいのかい?うちには麻酔なんて無いよ。ありすはとても痛がると思うけど・・・」 「いいの!ありすちゃんは私の言う事なんでも聞いてくれるの。言う事聞かないとパパがお仕置きするから。 そうだよねー♪痛いのくらいがまんできるよねー♪」 「ゆ、ゆぅ・・・」 「そうかい。じゃあやるけど、一体どんな事したらいいんだ?」 「この間のドラマでは弾丸の摘出手術をやってましたね。それを真似たら良いのでは?」 「そうしようか。でも道具がなぁ・・・うーん・・・うちには手術の道具は置いてないしなぁ。」 「まあ、そこら辺は適当に。雰囲気だけでも味わってもらったらいいんじゃないですか?」 「そうだな。じゃあメスのかわりにカッターでも使うか。あとピンセット持って来て。 それから、縫合するために針と糸が必要なんだけど。君、裁縫セットとか持ってる?」 「はい、全部揃いましたよ。」 「早いね・・・」 「オホン・・・ではこれよりオペを開始します。」 「わくわく。」 「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・」 「おいおい、そんなブルブル震えるなよ。手元が狂ってしまうだろ。死んじゃっても知らねーぞ。」 「ゆっくりやめてね・・・おねがい・・・たすけてください・・・」 「だめだよーそんな事して先生を困らせたら。パパに言いつけてお仕置きしてもらうよ♪」 「ゆぅ・・・」 「じゃ、始めるよ。メス。」 「はい。」 「それじゃ、スーッっとな。」 「ゆぴいいいいいいいいいいい!!!」 「あれ、何だこのカッター。切れ味悪いな。そぉい!」 「ゆぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!!!!」 「あらら、皮だけじゃなくて餡子ごと切っちゃった。ま、いっかwじゃ、次。鑷子。」 「はい。」 「ゆああああああああ!いだい!いだいよおおおおおおおおおおおお!!!」 「ピンセットを使って弾丸を取り出す訳だが・・・どこにあるのかな~?」 「先生!きっと、ずーーーーーーっと奥の方にあると思うの!がんばって!」 「よーし、先生がんばっちゃうぞー!」 「ゆぎぃ!やめてね!やめてね!からだのなかかきまぜないでね!」 「それっ!ぐるぐるぐる~!」 「ゆっぴいいいいいいいいいいいいい!!!!」 「あれ?なんだろ?ホントに何か出てきたよ。銃弾じゃないのは確かだけど・・・なんだこれ?」 「あ・・・先生、それ飼いゆっくりの逃亡を防ぐためのチップですよ。ゆっくりの現在位置を知らせる物です。 それを取り出したらまずいですよ。」 「やべっ、戻しとかないとw」 「ゆひいいいいいいいいいいいいい!!!!」 「あははは!先生っておっちょこちょい~♪」 「はい。これで無事、弾丸の摘出は終わりました。後は縫合だけなんだけど・・・ 俺、裁縫って苦手なんだよねー。君、替わりにやってくれる?」 「はい。」 「チクチクチクチクチク・・・」 「いいいいいいい!!!!いだいいいいいいいいいい!!!!!やめでええええええええ!!!!」 「どうじでごんなこどずるのおおおおおおおおおお!!!!!」 「ありすはな゛に゛も゛わ゛る゛い゛こ゛と゛し゛て゛な゛い゛の゛に゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!!」 「だれがだずげでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!!!」 「お゛か゛あ゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!!お゛か゛あ゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!!」 「はい。終わりましたよ。」 「御苦労さん。」 「ありがとう!先生、おねえさん!今日はとっても楽しかったの!」 「そうかい。そりゃあ良かった。こんなので良かったらいつでも見せてあげるよ。また遊びにおいで。」 「うん!」 「そうだ。今度来た時は注射を見せてあげよう。太くておっきい注射だぞ。」 「え~~~こわ~い♪」 「はっはっは!先生自慢の注射だぞ。それを使って二人でお医者さんごっこしようね。」 「(駄目だこの先生・・・もう転職しよう・・・)」 end 作者名 ツェ 今まで書いたもの 「ゆっくりTVショッピング」 「消えたゆっくり」 「飛蝗」 「街」 「童謡」 「ある研究者の日記」 「短編集」 「嘘」 「こんな台詞を聞くと・・・」 「七匹のゆっくり」 「はじめてのひとりぐらし」 「狂気」 このSSに感想を付ける
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「ふたば系ゆっくりいじめ 995 私の研究/コメントログ」 かっけー。 -- 2010-08-07 22 36 30 これこそ真の虐待鬼威参!! -- 2010-08-22 00 52 54 よしっ! -- 2010-12-18 20 35 50 かっこいい御兄さんだな -- 2011-01-01 00 40 47 よくやった鬼偉山! -- 2011-09-08 19 37 17 社会でしか生きられない人間が、社会を擲ってまで我を通す。 真の虐待お兄さんがここには居た。 -- 2011-09-28 00 24 02 ア、アニキ… -- 2012-04-04 22 53 56 そんなことないゆっくりゆうかときめぇ丸とめーりんとちるのはいいやつじゃないか! -- 2012-07-28 01 04 57 最後感動した・・・・ 尊敬する。 -- 2012-07-31 22 40 09 何度読んでもいい作品だわ・・・こんな素敵な鬼威参そうそういない -- 2012-08-17 17 25 39 すっきりー!したわ -- 2014-11-16 22 18 09
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「ふたば系ゆっくりいじめ 479 やさしいまち/コメントログ」 面白かった -- 2010-03-07 02 30 34 やさしいにんげんさんばかりでゆっくりできるのぜ!! -- 2010-06-27 11 26 23 ここまでゆっくりにしてやる必要なんてないのに・・・優しすぎるぜ・・・ -- 2010-08-21 02 05 36 こんなゆっくりできる事を貪ろうとするだけの野良なんかを中にいれたら、 このゆっくりした町が崩壊するもんな 駆除して当然 -- 2010-09-24 08 23 14 プロの芸ゆっくりが保護されるのは当然だが 野良にまで優しいとは・・・ この町の人達とは気が合いそうにないね -- 2010-11-12 06 13 27 最初のゆっくり園の奴らが不幸になる展開が見てみたい -- 2013-04-15 10 47 41 ここにいたらストレスマッハで死ぬ -- 2013-07-12 17 17 15 れいむだけ不幸になる展開を期待したのに。 -- 2016-12-07 07 40 00
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2007年09月25日21時22分 校長が改めて謝罪=いじめ自殺の高校-神戸 「衝撃を受けている」。神戸市須磨区の私立高校で3年の男子生徒(18)が飛び降り自殺し、この生徒に対する恐喝未遂容疑で同学年の少年2人が新たに逮捕されたことを受け、同校は25日、記者会見を開いた。校長は「いじめを察知できず申し訳ない」と謝罪、苦渋の表情を浮かべた。 同校は18日から20日にかけて、今回逮捕された少年2人から話を聞いた。2人のうち、自殺した生徒と同じクラスの少年(18)はしっかりと受け答えしたが、別のクラスの少年(17)は精神的ダメージが強くてほとんど眠れない状態だったという。 調査の結果、同じクラスの少年は、金を要求するメールの送信にかかわったと判明。しかし、別のクラスの少年は事件にかかわっていないとみられていただけに、会見に同席した教頭や生徒指導部長は「本校の調査でも分からなかった」と歯切れの悪い答えを繰り返した。 同校は今後、自殺した生徒と同じクラスの生徒で、いじめを認識していた11人から聞き取り調査を実施する。 校長は会見でいじめを把握できなかったことを謝罪したが、自身の責任については「事態の推移を見極めて適切に判断する」と述べるにとどまった。(了)
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「ふたば系ゆっくりいじめ 946 ゆっくりラブラブバンジー/コメントログ」 にんげんさんひどいよ…ゆっくりだっていきてるんだよ… -- 2010-07-13 18 41 45 ↓じゃあ、こんなところに来るなよ…… ネットには他にも楽しいところが沢山あるし、現実にもあるだろ こうやって俺みたいなすぐ反応する厨房をみて楽しむっつーならわかるけど あまり良い趣味じゃないぜ -- 2010-07-26 09 39 03 ↓釣果 -- 2010-07-26 18 09 37 うざいなあ -- 2010-08-07 00 36 18 ↓ゆっくりうんぬん言ってる場合じゃない小学生でリア重とか死ねばいいのに?マジ死んでください! 彼女いない歴がうん十年の俺に喧嘩を売っているんですねわかります。 -- 2010-08-21 17 34 06 ゆっきゃんちゃんの絵がw どっちが本当なのw 俺はロリコンだから後者を選ぶ! -- 2010-08-28 01 05 07 とっしくん俺と代わってくれ、マジで! -- 2010-08-28 01 17 45 俺は前者のゆっきゅんちゃんのがポイント高いわ。 -- 2010-08-28 10 31 56 小学生でバスト80台とかどう考えても只の胴付きじゃねえかww -- 2010-09-05 22 17 05 くっ、小学生でリア充なんて… とっくん代われ! 恐怖で焼き切れる所が面白かったなぁ お空飛んでるみたいとかじゃないのかw -- 2010-11-27 19 52 30 ↓5 本文を見る限りは顔は2枚目で体は1枚目が正しい気がするぜ -- 2010-12-12 17 50 34 ↓↓↓ 胴付=巨乳とか妄想膨らましすぎワロタwww そんな俺設定作っちゃうなんてどんだけHENTAIなんだよwww -- 2011-02-11 18 27 18 1枚目wwwwこええええええww てか、一瞬女かと思うほどだな、とっくんwww -- 2012-07-29 22 21 16 小学生がゆっくりいじめ..... -- 2012-09-15 22 50 06 皆…『叫んだのはとっしくん、じゃなくて身長148センチショートボブの黒髪、お目々ぱっちりの小学校でも評判の美少女にして、スレンダーなのに何故かバスト88(Gカップ)のゆっきゅんちゃんだ。』って最初に書いてあるではないか… -- 2012-11-17 17 23 27 とっしくんが羨ましすぎる -- 2013-12-22 03 08 44 こうゆうのも面白そうだ -- 2018-06-24 12 56 20